
【2025年版】Nextcloud用VPS比較|料金・性能・コスパ総まとめ
大手クラウドストレージよりも自由があり、使い方次第でコストを数分の一まで削減できるクラウド・ストレージOSS「Nextcloud」。構築が意外と手間ですが、「秒で構築」も可能なVPSサービスを比較します。
Quick Picks — Nextcloud用VPSベストプラン
更新日: 2025.10.30KAGOYAクラウド VPS 2GB
2025年2月に大型リニューアルしたKAGOYA CLOUD VPS。コア数は少ないがストレージが200GBと多いのがNextcloud用途では嬉しい。単月契約でも安く、機能はクラウドレベル。
XServer VPS 2GB
3コア/2GBメモリプランで最安値。ストレージも50GBあるので、10人でも一人4GB以上は使える。ストレージ拡張オプションを使えば増設も可能。
シンVPS 大容量メモリ 2GB
2025年に新登場した大容量メモリプラン。コア数が1コア少なく、ストレージも少ないが50GBあるので、少人数なら十分。長期利用でコスパ重視なら圧倒的ベスト。
目次
Nextcloudを「秒」で構築できるVPS プラン・一覧比較
本ガイドは、以下のサービスを比較・検証し、おすすめを作成しています。各プランの価格は、現在のキャンペーンやクーポンを適用する前の価格です。
- 2025年新登場の圧倒的に高コスパプラン
- 3ヶ月の最低利用期間がある
初期費用: ¥0
- 最新のハイスペックサーバーで競合の4倍高速
- ストレージがやや弱い
初期費用: ¥0
- キャンペーン時に長期利用契約で最安値
- コア数が多く、ストレージ容量が大きい
初期費用: ¥0
- 最新のハイスペックサーバーで競合の4倍高速
- 3ヶ月の最低利用期間がある
初期費用: ¥0
「Nextcloud(ネクストクラウド)」とは?
Nextcloud(ネクストクラウド)は、オープンソースのクラウド・ストレージアプリでサーバーにインストールすることで、Google DriveやDropboxのようなクラウドストレージを自分でホストすることができます。

上の画像は、Nextcloudのメイン画面ですが、見た目的にも大手クラウドストレージに近く、使い勝手も同様。頻繁にアップデートがあり、機能がどんどん追加されています。
Nextcloudを使うメリット
Nextcloudを使う最大のメリットは、クラウドストレージの利用コストの削減です。
大手クラウドストレージは、「ユーザー数 x 月額料金」の料金がかかるため少人数ならそこまで大きなコストになりませんが、100人を超えると年間で数十万円になり、意外と大きなコストを生みます。
VPSであれば、人数が増えてもストレージ容量さえ残っていれば月額料金は同じなので、最大で大手クラウドストレージの1/10程度のコストで運用することも可能です。
NextcloudはVPSでホストする方が良い理由
Nextcloudはレンタルサーバーでも運用可能なほど軽量なOSSで、実際に幾つかの国内レンタルサーバーでもNextcloudの簡単インストールに対応しています。ただ、あえてVPSを選ぶのは、
- アップグレードできるプランが幅広い
- 他のOSSと同居できる
- セキュリティを高めることができる
という点です。
| 項目 | VPS | レンタルサーバー |
|---|---|---|
| プラン数 | 10以上 | 3〜5 |
| リソース占有 | ○ | x |
| セキュリティ設定 | 独自で高めることができる | サーバー事業者の機能による |
| GBあたりのコスパ | あまり高くない | 非常に高い |
レンタルサーバーではプランは5つほどですが、VPSなら10個以上のプランを用意するサービスがほとんどなため、規模に合わせて細かいスペック調整が可能です。レンタルサーバーの最上位プランになるとVPSのミドルグレードくらいのコストがかかるため、コスト削減にもなります。
また、規模が大きくなってアクセスするユーザーが増えると、レンタルサーバーだと同居する他ユーザーの負荷に影響を受けるため、動作が重くなる可能性があります。実際にNextcloudを5年近く自社クラウドストレージとして運用している筆者の体感では、レンタルサーバーで運用できるのは10人程度まで。それ以上なら確実にVPSがベストです。
ビジネスで使うならセキュリティ面にも注意が必要です。VPSなら独自にファイアウォールやトンネルなどを設定してセキュリティを高めることができますが、レンタルサーバーは事業者が提供している以上のセキュリティを設定できません。
ただ、レンタルサーバーを利用するのもメリットがあります。それは、ストレージのGB単価が非常に安いという点です。レンタルサーバーはCPUやメモリリソースを占有できない代わりに、ストレージは比較的多めに付与される傾向があります。
そのため、Nextcloudで使用する人数があまり多くなく、逆にストレージ容量はたくさん使うという使い方(例えば、大手クラウドストレージサービスからの乗り換えなど)なら、レンタルサーバーを選ぶのも○です。
Nextcloudをセルフホストする際の推奨スペック
Nextcloudはレンタルサーバーでも運用可能なくらい軽量なOSSとなっているため、推奨スペックもかなり低め。
System requirements | Nextcloud
上記のページによると最低・推奨スペックは下記の通りになります。
| 項目 | 最低スペック | 推奨スペック |
|---|---|---|
| vCPUコア | - | - |
| メモリ | 512MB | 1GB |
| ストレージ | - | - |
| PHPバージョン | 7.3, 7.4, 8.0 | 8.0 |
基本的にはPHPさえ動いていれば問題ないというレベルですが、実運用をしている筆者の実感からすると、最低メモリの512MBでは動作が重くなるので、できれば推奨スペックの1GBメモリ以上が欲しいところ。あとは、同時アクセスするユーザー数がどれくらいいるかで変わってきますが、この辺りはプランアップグレードで対処すれば良いでしょう。
Nextcloudを簡単セルフホストできるVPSを選ぶ際のポイント
- Nextcloudテンプレートの有無
管理画面から一発でNextcloudサーバーを立ち上げできるか?
- 長期利用を含めた料金
長期契約も含めてプランが大手クラウドストレージよりも安くなるか
- GBあたりの単価
ストレージとして使うため、GBあたりの単価が安いほど良い
Nextcloudはインストーラーから簡単インストールが可能ですが、MySQLなどデータベースの構築もあるため、NextcloudテンプレートがあるVPSを選びましょう。トラブルも少なく、数クリックでNextcloudサーバーが構築ができます。
スペック面では、本記事ではNextcloudの推奨スペック以上の2GBメモリのVPSプランで比較をしていますが、これはVPSでは2GBがもっとコスパが良いためです。一つ下の1GBプランにしても100円程度しか料金は変わらないため、2GBプランがオススメです。
VPSはプラン変更が可能なので、規模に合わせて後からアップグレードするとして、2GBメモリのVPSプランは「スタートプラン」として考えましょう。
クラウドストレージが一般的なVPSサーバーと違うのは、長期利用するケースがほとんどということです。急成長中の企業は別として、一般的な会社は年に数十人もユーザーが増えることは多くないですから、同じプランを1年以上使うことが多くなります。そうなると料金は長期利用契約時の料金で比較すべきでしょう。
また、Nextcloudはクラウドストレージなので、ストレージのGB単価も重要。ストレージがなるべく安く、スペックが高いプランを選ぶのが、低コストで安定運用するコツです。
大人数で使うならストレージ容量も重要
Nextcloudを会社などで使う場合、一人当たり5GB程度の割り当てでも、5人で25GB、30人で150GB以上のストレージ容量が必要になります。一人当たりの割り当て容量を大きくすると、さらに必要です。
もし、5人以上でセルフホストのNextcloudサーバーを使うのであれば、「ストレージのGB単価」という別の視点も必要になるため、ストレージ容量が大きいVPSも並行して検討しましょう。

【2025年版】とにかく大容量ストレージ!なVPSサービスを徹底比較!ベストはこれだ!
自社クラウドストレージやデータ保存に最適な大容量ストレージのVPS。一言に大容量と言っても、サーバースペックも多様で選び方が難しいのも事実。本記事では、2025年版の最新情報をもとに、ストレージ容量だけでなくコア数・メモリ・、追加ストレージオプションなど複数側面から、ベストなVPSを検証します。
ビジネスで使うなら「SLA」も重要
ビジネスでNextcloudを使う場合は、ファイルを喪失するリスクを最低限にするべきです。
VPSサーバーはどんなトラブルで突然落ちるかがわからないためバックアップが必須ですが、それとは別に「ホスト自体が落ちない = 常に使える」というのも非常に重要です。
一部のVPSサービスでは、「SLA(Service Level Agreement、サービス品質保証制度)」を設定しており、VPSサービスがダウンした際に補償をしてくれます。
データ復旧を保証してくれるわけではないですが、「SLAを提供するVPS = ダウンしない自信があるVPS」とも言えるため、ビジネスで使う場合はSLAもチェックしましょう。

【2025年版】なぜ安心?VPSサーバーの「SLA」の意味と対応サービスまとめ
サーバーの稼働率を保証するSLA(サービス品質保証制度)について解説。SLA対応VPSサービスも比較します。
ベスト「Nextcloud」VPSはこれ!
バランス・コスパで選ぶならこのVPS
単月契約の最安値KAGOYAクラウド VPS 2GBプラン
なぜこのプランがベスト?
NextcloudをVPSで運用するなら、コストパフォーマンス、拡張性、信頼性で一番バランスが良いのは、KAGOYAクラウド VPS 2GBプラン。
コア数が2コアと少なめですが、料金も比較プランで最安値クラスで、機能はクラウドに近い機能があり、プランアップグレードにも対応。しかも競合プランよりもストレージが200GBと多いため、ユーザー数が増えてもある程度の人数までは耐えることができるでしょう。
2025年のサービスリニューアルで、長期利用割引制度が導入されるなど、旧プランの弱点がほぼ無くなったKAGOYAクラウド VPS。NextCloud用VPSとしてのバランスの良さはベストと言っても過言ではないでしょう。
メリット・デメリット
- メリット
- 長期利用契約新設でコスパがさらに高まった
- ストレージが200GBで比較プラン中最大容量
- クラウドに近い拡張性で、長期的に使う際に使い勝手が良い
- デメリット
- コア数が2コアと少なめ
処理性能で選ぶならこのVPS
処理性能がベストXServer VPS 2GBプラン
なぜこのプランがベスト?
処理性能で選ぶならXServer VPSの2GBプランがベスト。コア数が3コアと多めで、最新のAMDサーバーに収容しているため「競合比4.9倍の性能(XServer調べ)」というのも魅力的。
ストレージは50GBと多くないため、キャンペーンを使えばさらに安くレンタル可能なので、ストレージ拡張オプションをつけて運用するの◎。
メリット・デメリット
- メリット
- 最新のAMDサーバーで競合比4.9倍の性能
- 処理性能で考えたらコスパはNo.1
- デメリット
- ストレージが50GBとやや少ない
最安値で選ぶならこのVPS
運用コストが最安値シンVPS 大容量メモリ 2GBプラン
なぜこのプランがベスト?
とにかく安くNextCloudサーバーを運用したいなら、シンVPSの2025年新設プランである「大容量メモリ2GBプラン」がベスト。コア数が2コアと少なく、ストレージも30GBと最低限ですが、とにかく安く運用ができます。
最低利用期間が3ヶ月に設定されているためお試しには不向きですが、すでにNextCloudをOSSでセルフホストしている方が、コストダウンを目指して移転・引越しする先のサーバーとしてはベストでしょう。
メリット・デメリット
- メリット
- 比較有料プランで最安値
- キャンペーンでさらに安くできる
- デメリット
- ストレージが30GBと多い
- 3ヶ月の最低利用期間がある
ミニマムスタートなら「一旦、最安値VPSで」という選択肢も
Nextcloudは、利用する以上常時VPSサーバーを稼働させる必要があります。一方で、どれくらいの容量を、どれくらいの頻度で使うのかは「使ってみないとわからない」という側面もあります。
複数人数で使わないような、ミニマムスタートの場合は、最安値VPSでNextcloudを始めてみるのも一つの選択肢です。
低コストなので、合わなかったらすぐに解約すればコストも最低限で済みます。

【2025年版】 最強最安値VPSを探せ!月額500円未満のVPSを徹底比較
月額500円未満のワンコインで利用できるVPSを、国内・海外サービスも含めて徹底比較!価格だけでなく、スペックや機能、用途や拡張性なども合わせて比較しています。
Nextcloudを「秒」で構築できるVPSのよくある質問
VPSでNextCloudをセルフホストすると、大手クラウドストレージよりも安くなる?
本記事で紹介したプランは、1,000円未満のプランがメインなので、5〜10人程度で利用すると大手クラウドストレージサービスよりもコスパが高くなります。ストレージがメインで、利用頻度がそこまで高くないのであれば、コストダウン目的に移転するのもありです。
ただし、メールサーバーやオフィススイートなどは付属しないため、その点には注意しましょう。
ストレージは最初から多い方が良い?増量オプションを使う方が安い?
VPSサービスによって異なりますが、ストレージは最初から多い方がコスパが高い傾向にあります。増量オプションは、100GBで1,000円程度することが多いため、増量オプションを使うよりストレージが多いプランへ変更した方がコスパが高くなります。
NextCloudをvCPUコア数は重要?
vCPUコア数が多いVPSを選んだ方が処理速度が速くなるシーンもありますが、クラウドストレージは「常時アクセス&処理」をするタイプのOSSではなく、「保存して待機」が基本になるため、コア数の差が数コアくらいであれば、そこまで気にする必要はないでしょう。
Nextcloudをホストするなら、VPSとレンタルサーバー、どちらが安全?
サーバー自体のセキュリティの高さは設定に依存しますが、デフォルトの状態でセキュリティが高いのはレンタルサーバーです。
レンタルサーバーは、サービスによってはWAFや改竄検知機能などが搭載されており、簡単にセキュリティを高めることができます。
VPSでも同様のことはできますが、コマンドラインからのインストールや設定が必要で、Linux OSの知識が必要になります。
VPSのNextcloudテンプレートイメージを使った場合でもアップグレードはできる?
VPSのNextcloudテンプレートイメージは、Linux OSにNextcloudと関連するアプリケーションがインストールされている状態の「OSイメージ」ですので、アプリケーションのアップグレードなどはLinux OSに自分でインストールする場合と同条件です。
レンタルサーバーとVPS、Nextcloudをホストするならどちらが良い?
Nextcloudをホストするという観点で、レンタルサーバーとVPSを比較すると、以下のようなポイントがあるでしょう。
- レンタルサーバー: ストレージ容量が大きく価格が安いが、処理性能が低い
- VPS: 処理性能は高いが、レンタルサーバーよりかは高い
Nextcloudは比較的サーバー負荷が高めのOSSなので、VPSでホストした方が処理速度などの快適性は上がります。特に、10人以上のユーザーを管理する場合はVPSの方が安心です。
レンタルサーバーは価格が安く、簡単インストール機能があるサーバーであれば数クリックでインストールが可能な手軽さが魅力ですが、ファイル数が増えたり、バージョニングが増えてくると重くなりがちです。
NextcloudのVPSでストレージ容量を増やす方法
VPSでホストしているNextcloudのストレージを増やす方法は、
- VPSインスタンス自体のストレージを増やす
- 外部クラウドストレージと連携する
というどちらかになるでしょう。
VPSインスタンス自体のストレージを増やす場合は、ストレージが容量が多いプランにアップグレードするか、ストレージ追加オプションを使うのが通常です。ストレージ追加オプションの方が簡単ですが、GBあたりの単価が高くなりがちです。
外部クラウドストレージと連携する方法も簡単ですが、クラウドストレージはデータの一覧作成、読み込みだけでも課金されるケースがあるため、注意をしましょう。
このガイドで紹介したVPS
「時間料金」「豊富なテンプレート簡単立ち上げ」など、他社サービスに先行してVPSをより使いやすくしたVPSサービス「Conoha VPS」。登録アカウント数が55万人を突破し、名実共に国内VPSベンダーの中でも人気上位VPSとなっています。
国内大手サーバーベンダーのカゴヤが手がけるVPSサーバー「KAGOYAクラウド VPS」。月額550円のハイコスパプランから12コアvCPUのハイスペックプランまであり、拡張性も高いことからライトユースから本格利用まで幅広く対応できます。
国内人気レンタルサーバー事業者エックスサーバーが手がけるVPSサービス「XServer VPS」。後発サービスならではの、豊富な機能とハイスペックなサーバーが魅力です。



